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1: ramune ★ 2020/08/14(金) 12:14:45.54 ID:zaEc8sVy9
1939年、旧日本軍が旧ソ連・モンゴル軍と戦って敗れた国境紛争「ノモンハン事件」で、 
戦地を無断撤退した責任を問われ自決に追い込まれた旧陸軍の指揮官が、
「戦病死」として処理されていたことが、遺族が開示請求した公文書で分かった。
軍上層部が虚偽の報告をしたとみられ、遺族は「敗戦の責任を押しつけた上に事実を隠蔽[いんぺい]した」と疑念を深めている。

 指揮官は兵庫県出身の井置栄一騎兵中佐(享年45)。熊本で編成された第23師団の捜索隊長として、
激戦地の一つ「フイ高地」の現地部隊を指揮した。
旧防衛庁が編さんした公刊戦史「戦史叢[そう]書 関東軍1」(69年)は、敵軍の猛攻により壊滅的な状況に陥る中で「独断守地を撤した」責任を取り、
「自決の道を選んだ」と記述。自決は日ソが停戦協定を結んだ39年9月15日の2日後とされる。中佐は上層部から自決を勧告されたともいわれる。

 遺族には翌月、陸軍から中佐の死を知らせる電報が届いたが、死因は書かれていなかった。
孫に当たる高木佐織さん(53)=横浜市=が昨年秋、国立公文書館に恩給関連の資料開示を求めたところ、戦病死となっていた。

(中略)
置中佐の自決を巡っては、自決勧告の中心人物とされる小松原道太郎・第23師団長が
「戦病死(進級せしめず)として関東軍経由陸軍大臣に報告す」と日記に書き残していたことが
これまでの研究で明らかになっており、日記の内容が裏付けられた。

 ノモンハン事件に詳しい防衛省戦史研究センター所員の齋藤達志さん(56)は
「小松原師団長は敗因が井置中佐の無断撤退にあると思い込み、自決に追い込んだ。
自らの責任を回避しつつ、井置家の名誉も保とうとした結果が『戦病死』だったのだろう」と推察する。
記録によって病名が異なる理由は分からないという。

祖父に責任を押し付け、死因まで偽って終わりというのは、やはり納得がいかない」。
ノモンハン事件で自決した旧陸軍の井置栄一中佐。孫の高木佐織さん(53)=横浜市=は、事件から80年以上もの間、真相を追求してきた父や祖母の思いを代弁する。

 生存兵の証言などによると、第23師団所属の井置部隊は旧ソ連軍に包囲されて食糧や水、弾薬が尽き、師団との通信も途絶えて孤立無援状態に。
中佐は苦悩の末、「無為に全滅するより再起を」と戦線離脱に踏み切ったが、これが「無断撤退」の罪に問われた。

 「上層部には敗北の責任を誰かに負わせる必要があった。自ら自決したのではないと妻も思ったはずだ」と上村さん。
井置中佐と共に戦った元連隊長が戦後、23師団長ら2人を名指しし「責任転嫁の意図でご主人らに自決を強いた」と告発した妻宛ての手紙も上村さんの手元にある。

 高木さんの父で中佐の次男井置正道さん(89)=神戸市=は、「戦病死」の処理に「やはり軍は自決の強要を隠すつもりだったのか」と憤っているという。

 ノモンハン事件は、最高統帥機関・大本営の戦線不拡大方針を関東軍の参謀らが無視して大規模な武力衝突に発展。
甘い見通しで立てた作戦で日本兵1万8千~2万人の死傷者を出したが、責任を取らされたのは井置中佐ら前線の指揮官たちだった。
参謀らは後に大本営参謀に就き、太平洋戦争に突入した。

「無謀な戦争に突き進んだのは、ノモンハンの失敗の検証や反省をしなかったからだ。
権力者が下の人間に責任を押しつけ、問題をうやむやにする構図は森友・加計問題と同じ。
国家の隠蔽[いんぺい]体質は変わっていない」と高木さん。

「祖父の死に対して謝罪や訂正を求めたいが、今となっては相手もいない」と、割り切れない思いもにじませた。(川崎浩平)

全文
https://news.yahoo.co.jp/articles/6cfb90920890eb4a7e103b8a63640760a6069c92?page=1

■参考
>ノモンハン事件 日中戦争中の1939年5~9月、旧満州(現在の中国東北部)と旧ソ連の衛星国だったモンゴルの国境地帯に広がる大草原で起きた国境紛争。
>旧日本軍は高地を中心に塹壕(ざんごう)を張り巡らせ、戦車に旧式銃や火炎瓶で立ち向かうなどしたが、
>旧ソ連軍の大攻勢により最前線部隊が次々に壊滅した。
>日ソ両政府は9月15日に停戦協定を結び、ほぼソ連側の主張通りに国境線が確定した。
>防衛省戦史研究センターによると、死傷者は旧日本軍1万8千~2万人、旧ソ連軍約2万5千人。

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